女性が後ろめたさを感じず、生き生きと働ける環境を VOL.3
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女性が活躍できる職場をつくりたい。そう思って起業した山口が取り組んだのは、経営者として覚悟と信念をもって女性が働きやすい「仕組み」を作ることであった。
その仕組みのカギは、誰かが休んでも常にカバーに入れる「交代要員」を確保することだ。そのためには、一人のスタッフがメイン業務以外に複数の業務を兼務し、複数のスタッフで業務を把握する必要がある。もちろん幅広い業務を覚えてもらうため、教育に時間と労力がかかり、スタッフも少し多めに雇用する必要がある。これは、短期的には、コストがかかるが、長期で考えると非常に効率が良い。スタッフを多めに配置することで、日常業務に少し余裕が生まれるため、よりお客様の立場に立った商品づくりやサービスに注力することができる。結果的には人件費をまかなえるくらいの収益が上がるようになった。
経営者としての本気度が、社員に伝わって浸透するまでには、かなりの時間がかかる。山口は言う。「毎日社員を見て、声をかけ、根気良く伝え続けるしかない」。 -
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育児休暇制度を利用して、子育てに励む堤さんと第1子のさくらくん
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総務部所属の堤亮太は、第1子誕生のあと、1カ月の育児休暇制度を利用した。妻と子と過ごした日々は、何事にも代えがたい。また、総務担当として、子育て中のスタッフの立場が理解できるようになったことも大きな収穫だったと感じている。
女性に優しい職場は、男性にも社会にも優しい職場だ。そう信じて、山口はこれからも根気良くこつこつと、より良い会社づくりへの工夫を続けていく。(完)