皆さんに伝えたい!エムズサイエンスの想い

女性が後ろめたさを感じず、生き生きと働ける環境を VOL.2

イラスト/山口真

 子育て中の女性が、生き生きと活躍するエムズサイエンス。その仕組みづくりに、根気よく取り組んできた山口には、自身の苦い経験に基づく、女性活躍推進に向けた並々ならぬ思いと使命感があった。
 山口はエムズサイエンスを起業する前に、いくつかの化粧品販売会社で働いた経験がある。どこも女性が多い職場だったが、子育て中のスタッフが急に欠勤すると、その仕事が子育てをしていない社員に回ってきて、長時間の残業を余儀なくされた。休まざるを得ないスタッフも、同僚に後ろめたさを感じて、「すみません…」と常に萎縮していた。社内の雰囲気はぎすぎすして、体力も精神力も持たずに会社を辞める人が後を絶たなかった。
 山口は思った。「誰かのために誰かが犠牲になっていると感じるような職場環境ではだめだ。人が続かない会社が成長し続けることはない」。現場のスタッフよりも、まず経営陣の意識が大きく変わらなければ、職場の雰囲気や制度を根本から変えることは難しいと痛感した。これは、山口がエムズサイエンスを起業する大きな原動力になった出来事でもあった。(VOL.3に続く)